最近読んだ本「トレードオフ」&「シェア」
最近読んだ書籍を2つ。
- 作者: ケビン・メイニー(著),ジム・コリンズ(序文),内田和成(解説),有賀裕子
- 出版社/メーカー: プレジデント社
- 発売日: 2010/07/06
- メディア: 単行本
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- 作者: レイチェル・ボッツマン,ルー・ロジャース,小林弘人,関美和
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2010/12/16
- メディア: ハードカバー
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前者は「手軽」と「上質」という2軸の重要性をうたっている。
ただし、ビジョナリーカンパニーでうたわれているように「AND」の才能は真っ向から否定している。
どちらかに寄っていることが戦略であるということ。どちらかは捨てねばならぬことが重要なのだ。
ただし、手軽なものが沢山ある時には、その中で一番上質なものが選ばれるし、逆に上質なモノが多い時にはその中で一番手軽なものが選ばれる。
恐らく、どのような価値においても対数的に鈍化していくはずだ。これ以上、「手軽」「上質」でもあまり変わらないという閾値を見極め、もうひとつの軸で頭一つ抜き出ることが重要である。
実は、広告枠でも同じことが言えると思う。これはまたの機会に。
この二つを同時に水準ごと押し上げる方法はたった一つ、技術イノベーションだと述べている。まさにその通り。
そして、コミュニケーション領域において、その水準ごと押し上げられるイノベーションが起こっている。
その主役はソーシャルメディアとスマートフォンという黒船であると思う。
後者のシェアは、ソーシャルメディア、スマートフォンによってより活発になりそうな「共有市場」についての書籍である。
まだ、性善説的な理論ではあると思うが、いつかwin-winになる。これだけモノ余りの世の中になれば、全体最適という意味で、あらゆる消費にはムダが溢れている。そのムダは実はソーシャルメディアによる非匿名の個人のつながりや、スマートフォンのようないつでも、どこでも高度なコミュニケーションが可能なデバイスによって、共有市場を生み出し、各々を効率化出来るに違いない。
ゲーム理論では、全体最適と個人最適の差異からジレンマが生じると述べているが、もし、全体最適=個人最適になったらどうだろうか。
その意味ではシェア市場は見逃せないものになっている。