足ることを知らず

Data Science, global business, management and MBA

最近読んだ本「巨象も踊る」&「データ分析ができない社員はいらない」&「複雑系入門」

巨象も踊る

巨象も踊る

今月一番の大当たり。
日本の大企業も同じような状況を抱えていると思う。
どんどん成長を続けていたが、その直線上に、今後も同じような成長の軌道が見えなくなってくる。
軌道修正が必要なのだが、まず「正しい修正の方向を見つける」ことと、「その方向に会社を動かす」ことの苦労が述べられている。
まだ答えは出ていないけど、富士フィルムはうまく、この方向転換をした。

本題とはずれるが、ガースナーが最後に述べている言葉が印象的。

わたしはいま、自分がつねに、最後まで部外者だったことにも気づいている。
サム・パルミサーノ、ジョン・トンプソン、ニック・ドノフリオら、わたしとともに働き、IBMの再生に少なくともわたしと変わらぬほど貢献した経営幹部はみな、わたしにはない観点を持っている。全員、生涯にわたってIBMで働いてきた。IBMの栄光の日々、苦悩の日々、再建の日々をすべてにわたって経験してきた。わたしよりはるかに深く根を張っており、はるかに豊かな経験を持っている。

中略
わたしが達成できなかったのは、個人としてのつながりである。偉大な企業に共に入社し、ともに研修を受け、ともに成長し、ともに勝ち、ともに負けて、ともに笑い、ともに涙を流す、そういうつながりである。
そう、わたしはつねに部外者だったのだ。

新卒で会社に入って、皆同じプロセスを踏むことに意味はないと思っていましたが、逆にみれば、意味のないことを皆でやっていると、なるほど特異なことにもなりうるなと思いました。


データ分析できない社員はいらない

データ分析できない社員はいらない


凡書。特に刺さった部分なし。
よく整理されているなとは思いました。


複雑系入門―知のフロンティアへの冒険

複雑系入門―知のフロンティアへの冒険

最近、分析で色んなモデルを使うので、複雑系を学ぼうと思ったのですが、意外に難しかった。
概論的な部分は納得できるのですが、多分学問としても体系だっていないので、なかなか理解が難しいところも多いなと思います。



プランB 破壊的イノベーションの戦略

プランB 破壊的イノベーションの戦略

プランB。凡なビジネス書。
集中と選択の事例をうまくまとめています。
ガースナーの書では、「典型的失敗」とされる他業種水平統合に近いことが書かれています。



采配

采配

すっかり落合信者になりました。
印象に残った言葉。

・職場に居心地の良さを求めるな
・傑作を作り上げていなくても、それでも、チームは頂点に立つ。
・負けるにしても、どこにチャンスを残して負けるか
・真正直に全てに応えてはいけない。いかに演出するかも大切。

会社、サラリーマンでも大体一緒です。



あと、現在CRM系の本をいくつか読んでます。

CRM―顧客はそこにいる (Best solution)

CRM―顧客はそこにいる (Best solution)

結局広告コミュニケーションも細分化と効率的拡散のジレンマを解決出来ていません。
ま、これは今言われているビッグデータ分析のアウトプット全般に言えることだと思いますが。
技術イノベーションでルールが爆発的に変わるかと思ったけど、Google TVがしっかり運用されるまではありえないだろうと思います。