足ることを知らず

Data Science, global business, management and MBA

HOUSEが面白い

HOUSEが面白いんです。
http://www.fox.com/house/
日本の医者モノっていうのは大体「滅茶苦茶腕の立つ外科医」で、性格はブラックジャック型のツンデレ、若しくはコトー先生型のいい人かどちらかというお決まりのパターン。

今は「ブラックジャックによろしく」のように医療の問題、医療の無力感を描き出すものもあります。


だけど、漫画原作のドラマばかりだから、どうしても漫画に勝てるものにならないし、現実から離れたキワモノ先生が出てくるドラマになってしまっている。

これは持論なのですが、漫画は実写化するために作られたものではないので、実写版は漫画をなかなか超えられないと感じています。ただ、医療漫画の場合、漫画自体がかなりリアリティを追求しなければならないので、ドラマが漫画に近づくことは容易なのです。しかしながら、ドラマのために作られたシナリオに比べればやはり負けていると感じてしまいます。



さてさて、このHOUSEは主人公が内科医です。しかもかなりの変人。患者に対して感情を持ちこまず、傷つけるようなことを平気で言います。更に患者を信用していません。
人は必ず嘘をつくと決め付け、内緒で生体を取ってきて検査を行うし、患者の自宅に忍び込んで環境要因を調べようとします。

ドラマの流れだけでいけば医療系のシリアスシーンもあり、コミカルな日常もあり、トゥルーコーリングのように解決したと思ったら、また問題がというお決まりのパターンもあるものになっています。

ドラマ単体としても本当に面白かったのですが、彼の問題解決のアプローチが極めて面白いと感じました。

まず、彼らは症状からありとあらゆる可能性を考えます。このプロセスは正にブレストです。ただし知識ベースでの話ですが。そのブレストを片っ端から検査結果等のファクトを用いて潰していきます。
houseが人を疑うのはこの「ファクト」に嘘が交じっているとこのプロセスのすべてが無駄になるからでしょう。

残ったものに対して、全てのファクトが説明可能な仮説を立てていきます。この仮説を立ててからが非常に面白い。
大きな特徴は「とりあえずやってみる」ということ。
患者に死ぬリスクがあろうととりあえず薬を投与する。
勿論、彼はマッドサイエンティストではありません。患者を助けるという第一目的があり、そのアプローチの取り方として、かなりリスクを取るアプローチを選ぶのです。確証をとってからというありがちなアプローチではなく、仮説が出来たら即検証する。
ドラマだから許されるアプローチです。
検証の結果、間違っていることも結構多いので(笑)

だからこそ、解決したと思ったら病状悪化!みたいな二転三転が起こりうるのです。

兎に角面白いので一見の価値ありです。