足ることを知らず

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サービスとしては成立するけどビジネスとしては成立しない〜Twitter、ニコニコ〜

最近のネットサービスを見てて思うのは「サービスとしては使いやすいし、素晴らしいのだけどどうやって収益化するのだろう」ということ。


例えばTwitterであれば、「貴方がTwitterのCEOだとして、Twitterをどのように収益化しますか」という質問に明確に答えられる人間がどれ程いるだろうか。

やっぱり広告?それとも有料会員?大企業に買われる?(これは単体の「収益化」ではないね。)

ニコニコ動画についても先日のエントリニコニコ動画のプレミアム会員広告がひどい。 - 足ることを知らず〜Don’t feel satisfied 〜で取りあげた様にプレミアム会員を募集している。

毎月500円の会員費を払う会員が50万人いたとして月2億5千万、年55億程度の収益になる。これとは別に広告費やコンテンツ使用料、有料動画等あるだろうから結構な売上になるはずだ。

ニコニコ動画、09年6月以降に単月黒字化へ 「収益化と一般化」課題に - ITmedia NEWS

で、上の収益計画を見ると、2009年9月の予想有料会員数が36万人。実際49万人近くいるわけで、33%近く予想を上回って有料会員が増えたことになる。成程、有料会員取得にやっきになるわけだ。月単位の広告収入って広告枠の限界がある限り簡単に増えることはないけど、会員費やコンテンツ費であれば簡単に増えるからね。しかし、有料会員ってそれなりのサービスを提供するわけで、サーバー等のコストも自動的に増えるはず。そうすると500円のうち利益になるのは意外と少ないのかも。

ただ、ニコニコ動画のこの流れは凄くいいと思う。今までweb上のサービスは「無料」が基本だった。でも今やweb上のサービスはアトムの有料サービスを遥かに超える効用を与える場合が多い。それだけ質の高いサービスのコストを桁が2つ位下で提供できるのがwebの強みだった。

それでもコストはかかる。そんなとき、webサービスの一部はサービス対価としてユーザーからお金を取れなかった。代わりに猫も杓子も広告サービスに逃げた。有料サービスを提供することにずっと抵抗を持っていた。結果、シュリンクを続け、既得権益と正面対決する広告費を取り合うことになった。逆にネトゲの様に高騰した価格体系もある。(アイテムとかね。オークション的な市場原理かもしれないけど。)

要はwebってサービスとしては成立する基準とか規格が整ってきたけど、ビジネスモデルはまだまだ改善の余地あり、というかまともに金取れる風土を作るべき


もう、webは最低限お金取ってもいいと思う。必要な人にとってはもうwebサービスはインフラの域に達している。

サービスに見合った料金を払う意識もこれからの時代必須のwebリテラシーじゃないの?と思います。