足ることを知らず

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RedBoxが凄い。

http://www.redbox.com/

ビーイング・デジタルでは最も早い段階でデジタル化されるだろうと言われていた「レンタルDVD」が未だに生き残っています。

Movie Studios See a Threat in Growth of Redbox - The New York Times

日本にもあるキオスク形式のレンタルベンディングマシーンですね。

ポイントはこれが置いてあるのがウォルマートだということ。日本で言えば、全ての機能を店内に所有しようとしているセブンイレブンTSUTAYAと組んでレンタルサービスを始めるようなものでしょう。

何かヒットしそうな予感してきますよね。

Redbox and its vending rivals now have 19 percent of the rental market, compared with 36 percent for rent-by-mail services (Netflix) and 45 percent for traditional stores, according to the NPD Group, a market research company.

シェアも19%と上々の様子。

Over all, DVD sales are down 13.5 percent for the first half of 2009 compared to the first half of 2008, according to the Digital Entertainment Group, a trade organization. Studios say some new titles are selling 25 percent fewer copies than expected. Rental revenue is up about 8 percent over the same period, according to the group.

そして意外と買われないDVD。販売よりもレンタルの方が伸びているんですね。リーマンショックの影響も無視はできないでしょうが。

でもこのサービス実はデジタルとアトム(実物)の間を取っているのではないかな。と思います。

要は家のコンピューターがコンビニになって、DVDという媒体を利用しているだけです。ストリーミングというデータ配信の媒体形式はやっぱり抵抗があるのです。
データ配信についての抵抗感については前のエントリで述べさせて頂きました。
駄目になると言われてもなかなか駄目にならないものも多い - 足ることを知らず〜Don’t feel satisfied 〜

この不思議な現象に関して考えれば、まずデジタル化の方法がストリーミングや期間限定のダウンロードであることが問題かもしれません。例えば、ストリーミングは見たいときに見たい部分を簡単に再生できるわけではありません。ローディングの時間を考えれば少々手間がかかります。ネットワーク環境になければならないというのもネックでしょう。また、期間限定のダウンロードについてですが、こちらに関しては完全にダウンロードに対する慣れが原因だと思います。即ち、ダウンロードしたものが「無効になる」ことに対する抵抗感があるのではないでしょうか?ダウンロードというのは「取得」というイメージがどうしても強く、借り物であるという感覚は皆無に等しくなります。だからこそ、完全に自分のものだったデータが他人によって突然利用制限を受けたかのように感じるのではないか。なんて考えてしまうのです。

この事例を見て、「チャネル」というアトム的なものが依然、影響力を持つことを確信しました。人は便利なだけでは「習慣」を変えられない。

そうなると、コンビニエンスサービスはセブンイレブンホールディングスが考えている通り、まだまだ導入出来るモノがありそうです。取り急ぎ、レンタルDVDから取り入れてみては。