足ることを知らず

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前に進むPDCAをしよう

僕も今の会社で5年目になりまして、後輩の四半期の目標設定とかやるんですが、最近の後輩は優秀っすね。
何とか抜かれないように自己研鑽するのに必死です。

で、目標設定するときに、「先輩に貢献できるよう周辺知識を吸収する」みたいな目標ってありがちなのですが、僕これありえないと思ってるんですね。日本の会社ならではかもしれないのですが。

達成できたかどうか曖昧なままでおいておけるものを目標に置くのって、まず達成できたかどうかを検証しようがないので、どうやったら達成できたか、なぜ達成できた/できなかったのかというPDCAの本質的な作業をできないのですね。
こうなると、成果の判定も形骸化していって、ついには意味のない目標設定と成果評価の出来上がりになってしまいます。


だから、後輩に推奨してるのはできたかどうかが明確な定義を目標設定に定めること。
「○○までに(期限)、▽▽を◇◇回行う。」みたいな。
ただ、これも実は諸刃の刃なのですね。

明確なKPIや目標を設定した場合、そのKPIってなんの「指標」なんだっけ?なんのために設定してるんだっけってところがあいまいになりがちなのです。

たとえば、TOEIC900点っていう目標を立てて、PDCAを回していった際に、結局「何のためにTOEIC900点取るんだっけ?」っていうのが明確でないと、PDCAのためのPDCAを回し続けることになるんですね。

ウェブマーケティングでよく言われますけど、クリック率を最大化したり、CPAを最小化するってよく目標になりがちなのですが、それって、何のためなんでしたっけ?っていうところが抜けてたりする。
本来、顧客によってCPAって異なるはずなのですね。
たとえば競合の顧客奪うCVって、本当に他のCVと同じ価値かな?っていう。

で、最初にあいまいな目標設定が行われる理由がちょっぴりわかるのですが、単純にあいまい目標設定って、長期の達成事項を、短期の目標にそのままおいてしまってるだけなのですね。
一方、短期の目標はあくまで手段であると割り切れないと、手段の目的化が起こって、望まないPDCAのためのPDCAみたいなことが起こり始めるのです。

どちらも大変な割に前に進まないPDCAになってしまいます。

長期の達成事項に向けて、つながりを意識して明確に短期目標を設定するのが前に進むPDCAだと、思っています。