足ることを知らず

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自己分析をする際に考えるべき本当に基本的なこと

去年、色々な就職活動生から自己分析の相談を受けた。

正直、社会人の方が、自己分析が出来ていない。
何故なら、特にする必要がないんですな。

特に日本的大企業の場合、進むべき大枠の道は会社が示してくれます。でも、「本当に今の自分で良いのか?」と思うときも少なくないのですね。

そんな時に、自分がどんな人間かというのを簡単に整理すると、日常のほんの少しの裁量権を本当に有効に使うことが出来ると思います。

という、学生、社会人共に使えると思う(私は思っている)自己分析の仕方です。


欲がどちらに向いているか?

まず、将来の夢を考えたときに①、②のどちらが浮かぶかが重要です。

①自分は◯◯になりたい
②世界を□□にしたい

この2つは結果的に同じ結論になったりすることもありますが、要はどちらに重きを置いている人なのかということです。

ちなみに、僕は圧倒的に①。多分①が普通です。


この分けをしておくと、「自分のキャリア」を考えるときに凄く楽です。

①の人は、「何をやるか」よりも「誰とやるか」が重要です。そういう意味で、「平均点の高い組織」で働くのが良いと思います。もっと言うと、あなたに「何をやるか」なんて関係ないとも言えます。何でもやりましょう。何でもやることであなたに希少価値が出てきます。その価値はあなたのプライドを十分に満たしてくれるはずです。
割と①の人は「人からどう見られるか」というのがモチベーションの源泉になっていると思うので、組織内のポジショニングとか、若干めんどくさいことも考えないといけません。

②の人は「誰とやるか」は無関係です。「何をやるか」にこだわってしまいます。そういう人はやっぱり事業や仕事の選定に時間をかけた方が良いです。
①の人は、自分が望んでいることでなくても、人に褒められればうれしいので、そこそこ幸せです。でも、②の人は違う。やりたいことでないと、耐えられないのです。

でも、今の豊かで満たされた日本の中で②の人なんてほとんどいません。これを自覚していないから、結構、残念なことが起こったりします。


ケース1:起業のための起業

本来起業って、②の人がやるべきだと、僕は思っています。世の中をどう変えたいかというものがないと、正直、企業というか、組織として独立してもうまくいかないと思います。


会社を経営する=社長になりたいから起業するのは間違いなく失敗します。だって、そういう人は①だから。会社を立てるのって、きっと世界を変えるための手段であって、目的ではないはず。社長になるために、会社を立てるというのは、手段の目的化なんです。


もっと言うと、法人という「組織」で見ると、①で大成するのは難しいです。「大企業になりたい」ベンチャー企業は絶対につぶれます

即ち、「このビジネスはスケールする」から、起業するというのは合っているようで微妙。スケールしたあとにどんな未来が待っているのか、という点に対してシンプルな理念がないと、恐らく成功しないと思います。

Googleだったら、「検索ビジネスはスケールする」で起業していたら多分、もたない。「世界中の情報を整理する」という理念に近いものがあったからこそ、うまく行ったと思うのです。

ケース2:望まれない就職と成長の停滞

最近増えているのは自分のことを②だと思い込んでいる①の人。「自分のしたかったこと」なんて本当はそんなにないのに、今が嫌だから、今から逃げたいから、自分は②だと思い込んじゃう人。これはかわいそう。もったいない。

その「自分のしたかったこと」が全く社会的評価を受けず、そして、給料も激低になった時でもそれがしたいですか?そんなことないでしょう?

だったらあなたは①の人ですよ。やっぱり。

あとは本当に②の人なのに、大企業に入っちゃう人。
これは、①の人が会社立てる位、ハードル高いと思います。
本当に②の人なら、ものすごく時間がかかることを覚悟するか、自分で会社立てる覚悟がないとダメだと思いますよ。いずれにしても、②の人にとって、大企業なんてイバラの道です。むしろ、あなた方は会社を立てて、どんどん雇用を作り出すべきです。


この2つの分類をした上で、自分のキャリアにとって大事なものを具体化していくべきです。

僕は余裕で①です。且つモノすっごいシンプル。抽象的だけど。

・たくさんの人の記憶に「残る」人になりたい
→ちっちゃい頃から死ぬのが怖かったんです。どうやったら死なないのか、めちゃくちゃ考えました。どう考えても、人にとっては、死が世の中で一番理不尽じゃないですか。(自分にとって)
だから、それに少しでも反抗したいんです。抗いたい。それは、医者のように直接的な反抗ではなくて、もう少し精神的な反抗なのですが。

だから、周りの人に自分を良い意味で覚えてもらうために、きっとこれからも頑張っていくのだと思います。
質・量、ともに高めていけるといいなと思っています。

そのためなら、「楽しくないこと」でも僕はやります(ここ重要)。まぁ、結果が出れば、楽しくなっちゃうタイプっていうのもあるけど。


ちなみに年数が立てば、立つほど、「これまでのキャリアが生きる」という軸が出てきます。だから、ある程度、何でも出来るのは、その軸というか経験が足枷にならない若いうちだけということです。


という感じでつらつら書き連ねてきましたが、僕は大企業合ってます。嫌いじゃないです。どんどん成長も出来る気がします。
さて、がんばろう。