足ることを知らず

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子供のころの趣味は意外と大切だ。

幼少のころを思い出すと、僕達の時代(1986年生まれ)というのは色々なおもちゃに恵まれた時代だった。



お菓子の付録シリーズでは
ドラゴンボールのメンコ
ビックリマンチョコ
なんかが有名だった。


そして、流行の先端はいつもコロコロ&ボンボン(ややコロコロ優勢か)だった。


テレビゲームはスーパーファミコン全盛期で、バトル鉛筆、カードダス、ミニ四駆ハイパーヨーヨー、ビーダマン、マジックザギャザリング、遊戯王カード。あ、バス釣りなんていうのもあったな。
ポケモンが生まれたのも僕らの頃。実は1990年代というのはおもちゃ全盛期だったりする。仮説にすぎないが、「大人も入り込める」コレクション要素だったり、戦略性のあるおもちゃが多かった理由はバブル崩壊で大人が大人の趣味に金をつっ込めなくなったからかもしれない。

まぁそこは色々考えても仕方がないのだけど、実はこれらのおもちゃは自分の性格やコアに物凄く大きな影響を与えているなと思った。

以下完全に独断と偏見。
まず、カード系、コレクター系にハマった人間は几帳面でありながら、人目を気にしない人間だったりする。カードの保存には結構気を使うのだが、実はカードコレクターは女子小学生から最もモテない部類だった(少なくとも我が小学校では)。他のおもちゃに比べても最も内向的になる傾向があるのがカードゲームである。その代り、収集心(知的好奇心)や向上心(完璧なものを求める)心が養われる気がする。綺麗なノートを作るのと、トレーディングカードをファイルに入れて眺めるのは同じ要素がある。

ミニ四駆にハマっていた子供は2パターンに分かれる。仮説と検証を繰り返し、どんどんミニ四駆が速くなっていく子と改造すること自体が目的化し、パーツは山ほどあるのだけど、全然速くないっていう子。前者はお金をそんなに使うことなく、趣味を大成出来る。逆に後者はコレクター系の心理に近い。自分の作ったミニ四駆を眺めてるだけでも楽しいはずだ。


ハイパーヨーヨーにハマっていた子供は流行を感じ取ることに敏感だし、服なんかもこだわっている気がした。あの時代のおもちゃの中では圧倒的に「おしゃれ」だったのだ。



おもちゃというのは子供の欲求の「本質」を突かないとヒットしない。逆に言えば、子供に大ヒットしたおもちゃは大人が遊んでも基礎的な欲求をびっくりするほど満たしてくれるので、楽しかったりする。大人の趣味は、趣味を通じたコミュニケーションやお酒の肴としての趣味に目的が移っているので、子供が楽しむには相当の簡略化と工夫が必要である。

僕らの時代のキーワードは「オリジナル性」「組み合わせ」「コレクション性」だったと思う。

釣りで感じたのは、おもちゃはおもちゃの立ち位置を確立しないと大人の趣味に絶対勝てない。釣りにガッツリハマった小学生はもうグランダー武蔵のタックルは使わないだろう。ミニ四駆がラジコンだったら、山本昌にボコボコにされて目が覚めるに違いない。

最後に気付いたことだけど、おもちゃ屋の他に大型スーパーがミニ四駆ハイパーヨーヨーの中心地になっていたのも印象的だ。何か事件が起こったわけではないけど、いつの間にかああいう場はなくなってしまった。それは大型スーパーが合理的な経営をし始めた証かもしれないし、子供を連れて大型スーパーに来ても、おもちゃ屋に子供を置いておくことはしなくなったからかもしれない。でもいつの間にか、子供がワクワクするような広いおもちゃ屋ジャスコイトーヨーカドーから姿を消した(ように思う)。