足ることを知らず

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ニコニコ動画有料会員キャンペーンの狙いはこれだったのか?

先日散々非難したニコニコ動画のプレミアム会員のキャンペーンは大成功していた。50万人を突破した後、むしろ加速するかのようなペースで50万7000人近くの会員を獲得している。

何故だろうとずっと考えていた。やはり日本人は馬鹿なのか。

この流れをグラフ化等したいのだが、データもない。

ただ、突破後も伸びている様子を見て、デジャヴを感じた。

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このアトムのイベントで似たようなことが起こっている。「あなたのクリックでアトムが目覚めます」といった内容のキャンペーンだったのだが、これをクリックしたVIPPERのほとんどがアトムの起床自体には全く興味を持っていないと考えられる。
皆で盛り上がっている状況が大切なのだ。
皆の力でリアルタイムで数字が伸びていく姿というのは一種の「祭り」に近いのかもしれない。

この現象がどのような仕組みで動いているかはわからないが、田代祭にせよ、このアトムにせよ、共通しているのは「カウント表示」であり、今回のニコニコ動画の有料会員も同じである。数字がリアルタイムで上がっていくプロセスのみを抜き出すだけでこれだけの効果があるというのは大きい。

そして、この現象の最も面白い点は「目標達成間際」が一番会員数が伸びる(我こそが目標達成するという考えの元)ために、かなり目標値を超過するということだ。
50万を超えた後も大きく伸びたことは、この仮説と矛盾しない。
大成功したキャンペーンといえるだろう。目立つ広告枠を
しばらく自社広告に回した甲斐はあったのではないだろうか。


ニコニコ動画の次の課題はこれらの有料会員が払う月額2億5千万円をいかに広げ、そして「維持」していくかである。
年で30億近くの収入になるといっても、それは会員数を維持出来ればの話だ。ただ、ユニークユーザーとかを考えれば、維持よりも拡大を続けていくかな。年間100億円を稼ぐドル箱になれば、これからの広告依存系だったwebコンテンツの在り方が変わるかもしれない。Gyaoは涙目かもしれないけど。