足ることを知らず

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信号という管理システム

この世の中で最も巧妙且つ正確に設置された大規模管理システムは交通信号だと思う。

しかも全世界共通。

道路上において交通整理を行う色は世界共通で、緑(●)・黄(●)・赤(●)の3色となっており、対面する信号機の緑は「進んでもよい」(通行許可)、黄色は「停止位置で止まれ。ただし停止位置で止まれない時はそのまま進んでもよい」(停止)、赤は「進んではいけない」(進行不可)である。信号機には歩行者用と車用の2種類があり、車用は上記のように緑・黄・赤であり、歩行者用は緑と赤である。また、路面電車用として、黄色の矢印や赤の×印が表示される物もある。特に、赤と緑の2色のみの信号を「紅緑灯」という。 以上は国際的な取り決めであるが、行政上の運用取り決めは、特に歩行者信号で各国、若干の相違がある。


大都会になると、そのタイミング等もかなり巧妙になっている。

信号メーカーについても調べてみた。

世界的に見て、イギリスのschootもしくはオーストラリアのscatシステムが広く使われており、特にドイツの家電メーカーであるシーメンスのschootシステム(schootシステム自体はイギリスで開発されたが、実際の製造はシーメンス社)のシェアがトップである。日本ではシーメンス社の保守体制が完全でないこと、及び日本の警察庁の特殊仕様のため、信号六社と呼ばれる国内メーカーで寡占されている。

研究開発としては、国際的に見て、ヨーロッパが最も進んでおり、続いてオーストラリア、日本の順である。これは、信号機制御という性格上、目標値が心理的、社会的なものであり、国民性が現れるためである。このためか、アメリカではopacと呼ばれるプロトシステム以外では出遅れている。アメリカは車社会であるが、都市構造的に、フリーウェイを利用し信号はインターチェンジと職場等の間のつなぎ的意味合いが強いためである。

本来信号機制御は、電力等で用いられる現代制御を用いた制御であるべきだが、計測の問題等があり、欧州のutopia、アメリカのopac以外では、テーブル制御を用いたやや時代遅れな制御を用いている。なお、utopia、opac共に、制御の計算に多大な時間を要するため、未だ試作段階の域を出ていない。

信号機制御システムが1年365日すべての日にどんな天気でも稼動している電化製品ということで、TOTOがウォシュレットの制御機器に応用したという裏話がある。


更に「現場」に管理体制を依存する押ボタン式という管理も存在する。


何か参考に出来ることがないかなぁ。