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webだけが「これからの広告」ではないはずだ。

【更新】夏真っ盛りに皆が喜んで、渡した企業もうれしい「プレゼント」とは? - ガベージニュース

「夏の間、ロンドンは死ぬほど暑くて不快極まりない。しかも涼しい場所や喉をうるおしてくれるような水はなかなか見つけにくい。そこでうち(soak media)が考えたのは、『無料のペットボトル入りの水を配り、そのペットボトルのラベルを広告スペースにして、(広告主に)販売しよう』という広告モデルだ。

試算としては、330ミリリットル入りのミネラルウォータボトルを用意し、コストは大体1ポンド(160円)。50分ほどの間、各人の手元に残るはず。また、フタの部分も色々な形に変えられるようにし、この部分も広告として活用する。この広告手法はロンドンが真夏の期間、7〜8月に限られる。この二か月間は他の月と比べて飲料水が2割増しで売れる傾向があるからだ。夏にマッチする商品やイベントにぴったりの広告媒体になるに違いない」


Colgate社が歯磨き生活を啓蒙するためにとった手法とは? | IDEA*IDEA


歯磨き粉メーカーのColgateのちょっと賢い試みをご紹介。

同社はいつもイベントで歯磨き粉のサンプルを配っていたそうですが、子供たちはあまり歯磨きに興味がないようで効果はいまいちだったそうです。

そこで考えたのが「むしろチョコアイスとキャンディーを配る」という作戦。しかしもちろん普通のお菓子ではありません。
↑ なんと食べつくすとメッセージがw。

「食べた後には忘れずに歯磨きしようね」というメッセージですね。なーるほど。わりとインパクトあるのではないでしょうかね。ちょっとスマートだな、と思ったので取り上げてみました。

上と下では「媒体創造」「キャンペーンの一環」という明確な差があるにはあるのですが、両方とも「直接配布」という点で面白いなぁと。


媒体として「アトムの配布」をするっていうのは最も原始的且つ、直情的な広告の仕掛けですよね。十年前でも可能だったキャンペーンだと思います。

現在はコストや認知の広さを気にして、web重視になってきましたが、個人的にはこういう「いつ」「誰が」「どういう風に」っていうのを考えることが出来る直接的なラブレターの渡し方(さとなおさん明日の広告参照)は大好きです。好きだという感情を「背中」で見せつけるような。

しかも、このようにwebに取り上げられることによって認知度は稼げる気もしますし。webは便利過ぎる分、いろんなものを取り込む傾向にあります。なので、ほとんどのキャンペーンに補完的な役割で勝手に付いてくる気がしますね。

webキャンペーンは何でもアリな上に競合が多すぎて、実は費用対効果下がってきた気もしますし。実はこれからの大きな課題って、デジタルとアトムの狭間を埋めることだと思います。それを無理やり埋めようとしたセカンドライフが大失敗したので、まだ「埋まらない」狭間だと思うのです。この狭間を埋めるにはしばらく時間がかかるでしょう。

社会の情勢を捉えて、しっかりと仕掛けられたこういう則物的なキャンペーンがやっぱりいつまでも価値があるキャンペーンなのだと思います。特に衣・食・住に関しては、人はデジタルに移行できませんから。こんなキャンペーンを沢山考えられる人間になりたいですね。