足ることを知らず

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広告新時代に対する私の考え②

広告が顧客セグメントをよく考えるのは昔からだと思うが、これほど媒体によってセグメントが変わるのも初めてではないだろうか。


というのも、今やセグメント分けはありきたりに年齢や性別では効かなくなってきている。例えばここに一つのモデルを提示したいのだが、テレビというのはこれまであらゆる層に薄くリーチ出来る媒体であった。しかしながら、最近で行けばテレビが良く効いてしまう生活者層というのは低収入で意思決定に関してもあまり考えない人間であるとしか思えない。高収入で物事をよく考える人間は結構色々調べてから購買している気がする。

例えば、20年前というのは収入格差もそこまでなかっただろうし、何より情報格差が今ほど絶望的なものではなかった。だからこそ、

little rich ← TV、Newspaper、Magagine、Radio
little poor ← TV、Newspaper、Magagine、Radio


という関係が出来ていた。しかしながら現代では

rich ← Newspaper、Magagine、Net
poor ← TV、Magagine、Radio、Net


となっている気がする。そして、rich同士の口コミやpoor同士の口コミも起こる。要は情報強者は既に既存広告のほとんどをアテにしていない。いや、昔からそうだと言えばそうなんだけど、更にその傾向は強まった。
すると、TVで流すCMのあるべき姿っていうのが決まってくる。まず車とか高額の製品はもうTVを使うだけ無駄といっても過言ではない。だって、それをすぐ買い換える人間は既にTVを見ていない可能性の方が高いから。

山本さんのABCDモデルを用いれば購買に際して人が取るoptionはいくつか存在するが例えばの話、

google it - car , expensive appliances etc....
②go the shop - clothes , etc....
③Nothing - drink , food ,etc.....

とか考えた時に、TVが一番聞くのは思考しないで購買する類の③だよねと言う話になるのだ。


だとすると、特に①の商品をTVで訴求するのは少し非効率な感じがしますというエントリでした。



ついでに言えば、パチンコなんていうのは③の極みだと思っている(思考停止の嵐なので)。そういう意味では最近増えてきたパチンコの宣伝はメディアがどう思うかは別としてクライアントとしてはかなり効率のいいコミュニケーションだと思う。(※ただし、最近は増えすぎていてどうかとも思うが・・・。)