足ることを知らず

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意外と商社ビジネスと広告代理店ビジネスは似ているかもしれない。

商社ビジネスも代理店ビジネスも基本的な商原理は同じです。




「安く買って、高く売る」



まぁ要は仲介ビジネスなわけです。対象が商社の場合「物資」広告の場合「広告枠」というわけです。その中で商社は「物資の安定供給」「豊富なネットワーク」というものを付加価値に付けて生き残ってきました。広告代理店は「クリエイティブによる広告制作」が付加価値になるわけです。しかし、商社のビジネスはここ10年で大きく変わってきました。エネルギー権益というバリューチェーンの一番川上を抑えることに注力したのです。この変革は実は広告代理店にも起こっていることです。


エネルギーというドル箱を見つけた商社が「リスクを取って」それを丸ごと買うということをしている

姿と

インターネットというドル箱を見つけた広告代理店が「リスクを取って」ネット代理店(媒体)を買収している

姿は重なるものがあります。他媒体(テレビ、新聞、雑誌)を代理店が買収することはほぼありません。しかし、ネット代理店だけは例外として盛んに買収が行われています。

では商社と広告の勢いの違いは何か。帝国データバンクでも晴れの商社に対し、大雨の代理店という構図です。

一つ目は商社がグローバルに活動拠点を広げていること。日本に限らず、三国間貿易が行えること。これによって、商いをする対象が高齢化で衰退する日本・世界全土という大きな違いが生まれます。

二つ目は注文者と媒体保持者の直接契約が可能であったこと。御存じGoogleなわけです。商社の取り扱っているエネルギー資源は、タンカーやプラントなど、関わる資材が多すぎて、商社のネットワークを用いなければ扱うことはできません。権益に関してはこの限りではありませんが。



どちらもパラダイムシフトに飲みこまれ、より強いパラダイムであった「デジタル」に属する代理店が、現在では苦戦しているようです。