足ることを知らず

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ニコ動が皆に好かれることは可能なのか。

皆に好かれる難しさ
誰が言ったか忘れたが、広告のヒトの言葉だと思う。

「皆に好かれようとして皆に嫌われる。」
確かにこうなる例は多い。
僕は「料理」ってものづくりの縮図だと思っているんだけど、料理は典型的なものだと思う。
例えば、よぼよぼの老人に脂っこい肉料理を出したら、しかめっ面をされるだろう。逆に食べざかりの若者に味気のないスープを出せば、そのお客は二度と店には来ないだろう。かといって、彼ら全員に好かれようと作った料理はきっと誰も食べられない失敗作になる可能性が高い。

サービスも同じ。誰かに「もっと好かれよう」として皆に嫌われることが多い。テレビって今そんな感じなのかな。



皆に魅力的な料理を出せるレストランになれるか

さきほどは、料理に例えたが、複数の動画を集めるサイトというのはレストランの様なものかもしれない。ファミリーレストランなら老若男女問わず色々食べれるから、皆満足するかもしれない。これなら、皆に好かれるのだろうか。いや、範囲を広げただけに過ぎない。

例えば、高級レストランで食事をしたいと思っている人がファミレスで満足できるだろうか。いや、出来ないだろう。結局、料理の集約であるレストランにも「顔」が存在する限り、世界中のみんなを満足させるサービスの提供は不可能なのだ。

動画サイトはどうなのだろうか?
本当に皆を満足させるサイトは作れるのだろうか?

ニコニコ動画はどうか
いつか述べたように(ニコニコが詰まらなくなったのは何でなんだぜ - 足ることを知らず〜Don’t feel satisfied 〜)ニコ動はYoutubeのような「動画閲覧ツール」に近い無機質なサイトではない。サイトとしての「顔」「性格」を持ってしまっているサイトだ。

そんなサイトだからこそ、「皆に好かれようとして皆に嫌われる」事態が起こってしまわないだろうかと思う。

現にニコ動詰まらなくなったという人のほとんどは今までにいない若い層(ゆとりと呼ばれます)や一般ユーザーを敵視している。ボカロとか東方・アイマスをひと纏めにして「ヲタク」というひどいくくりにしたのは絶対に逆効果だと思う。



解決の糸口は
日本のサービスというのは住み分けが出来やすい。様々なセグメントが各々の使い方をするっていうサービスはとても少ない様に感じる。mixiをやっている人はほとんど知人との状況報告・収集で、年齢も偏っているだろう。Ameblogは芸能人のファンだらけで、上地クンがトップとりまくるんだから予想がつく。

色んな人に好いてもらうには色んな顔を持たなければならない。しかし、海外の様に「寄せ集め」ではGoogleYoutubeに勝てない。ある程度の性格は必要だ。

そのためには住み分けを自分のサイト内で行う必要がある。


唯一の成功例は実は2chだと思う。

それは「板」がそれぞれの顔を持ったからだ。

ニコ動が皆に好かれるサイトというか、ユーザーを広げるならこれがポイントだと思う。住み分けの仕組みをもっとうまく作ること。それはカテゴリを押しこめることじゃないはずだ。