日本で一番情報量の多いサイトはポータルサイトを除いたら2chじゃないの?と思ってます。勿論、動画の方がbyte数が高いとかいう「情報量」という意味ではなくて。「人間が消費出来る情報量」という意味でね。
で、日本語が残念なのだけど、2chのコンテンツを見るのはそろそろ2ch内ではなくなってきた。例えばニコニコ動画だったり、まとめblogだったり、コピペをmixiで見たり、書籍化されたものを見たり、ドラマ化されたものを見たり。2ch内の「コンテンツ」とも呼べる面白い書き込みは加速度的に様々なメディアを通して露出する。
例えば、まとめblogはその数、注目度共に2chソースの情報媒体としてはトップを走る。Blogopolisを見ればわかるのだが、2ch関連のblogが全体の20%近くを占めている。見方によっては2chの「副産物」がblog(はてなブックマーク等の偏った指標の元ではあるが)というメディアの20%のシェアを誇っているのは実に驚くべきことである。
更にニコニコ動画では「スレッドのまとめ」動画というのが存在する。再生数も結構なものだ。
こちらもblogopolisの様にニコニコ全体の動画中、どの程度がまとめ動画なのか分析したいところではあるけれども、実際動画という媒体で活字のコンテンツが生きていること自体、実は異常といえる。文字ばっかりのTVなんて絶対見ないでしょう?そんな動画がヒットすること自体、びっくりだ。
また、コピペ化する書き込みがある。こちらは前者に比べ非常に短い文章ではあるが無視できないものである。mixiなどのSNS、レビューサイトなど至るところで発見するからだ。
そして書籍化、テレビドラマ化まで行くと皆が知っているコンテンツになる。電車男、ブラック会社に勤めているがもう俺は駄目かも知れない等、まだまだ数は少ないが知名度の高いものが出てきている。
で、実はこれらがそれぞれのプロセスで厳しく選別されるバリューチェーンになっていることがわかる。
1:2ch→2:まとめblog・コピペ化→3:ニコニコ動画まとめ→4:書籍化・テレビドラマ化
バリューチェーンが進むにつれ、より客観的な評価によって選別され、また所謂2ちゃんねらーと離れた存在からの評価を受ける。
そして、選別の倍率はバリューチェーンが進むと共に厳しくなっていく。4のプロセスに辿り着くのは数々のスレッドの中のほんの一部だ。
それでも生活や娯楽にかなり密接に関わるようになってきた2chの存在は無視出来ない。アンダーグラウンドなイメージがついており、無視されているが、2chを見てAmazonを評価する人間もいるのだから、マーケターも絶対無視してはならないメディアのはずである。
どこでコンテンツに目を付けるのか、どこでライツ化するのか等、今後「どうやって2chコンテンツを使うの?」っていうことが色々なkeyになってくるかもと思う。
今度は「縦読み」等の独自文化について書いてみようと思います。
※もしかするとメディアサイト等でも取り上げられたりということはあるかもしれないが、それはコンテンツを新たに作り変えているわけではないので割愛した。それはshareの一部であり、→に含まれる部分だからである。