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TwitterがRSSにとって代わる3つの障壁と追い風

最近、TwitterRSS/Atomにとって代わるという話をよく見かけたのですが、自分の経験からして納得できるものもあれば、納得できない点もあったので、少し考えてみようと思います。

これでRSSは完全に死んだ:FeedburnerのCEO、Dick CostoloがTwitterのCOOに | TechCrunch Japan


あくまで自分の体験を元に論を展開するので、あまり参考にならないかもしれません。
むしろ、「非効率だな、こうすればいいんじゃん?」という意見があればぜひコメントを頂きたいと思います。

まず、私はTwitterGoogleReaderの双方を利用しています。
Twitterのフォローは40程度、GoogleReaderは34件程度でしょうか。

この二つのツールを私は以下のように使い分けています。

Twitter・・・友人とのやり取り、友人の注目サイトの取得(RT)、最新ニュース等の取得(特別なニュースをふぉろーしているわけではない)、意見の発信、blogのTo do

GoogleReader・・・リテラシーの高い情報の収集

ちなみに、GoogleReaderの方を「リテラシーの高い情報」としたのは、例えば2chまとめ等の情報は「オワタあんてな」等のRSSで確認しているし、友人のblogはTwitterから確認しているからです。この住み分けによって、情報収集においてはGoogleReaderを最優先行動にしています。


で、早速僕がGoogleReaderからTwitterに移るインセンティブと障壁を考えてみました。


インセンティブ

・タスク化しない(「未読のつぶやき」が「溜まる」ことに負担を感じにくい。楽しんで情報収集出来る。)
・サイトに依存せず、客観的に選別されたフィードを取得出来る(友人が面白いと思っているため、質の担保が成されている。登録した40のサイトに偏ることなく情報を取得出来る。)
・サイトを複数閲覧する手間を省ける

一つ目は「気分の問題」かもしれませんが(笑)でも、GoogleReaderとかで100件フィードが溜まってると読む気なくします。リンク先に飛ばすことを考えると、RSSの罪悪でもある「情報を味気なくしてしまう」ことにも効果があるかもしれません。

下のような意見もあります。
TwitterがRSSを蹴落としてフィードの主役になる?:Speed Feed:オルタナティブ・ブログ

フィードリーダーとして世界トップシェアのGoogle Readerは最近とみにソーシャル化を進めている。フィードを集め、それらにコメントしたり情報をシェアさせる仕組みをどんどん取り入れているが、あまりうまくいっていないようだ。そしてブラウザーに装備されたフィードリーダー機能にはソーシャルな機能はない。

フィードリーダー的な機能を応用してトラフィックを伸ばしているFriendFeed(その名のとおり、友達のフィードを読むリーダー)も、 Google Readerと同じアプローチをしており、Google Readerよりはうまくいっているようだが、その友達のフィードのほとんどはTwitterのつぶやきであるという現実がある。

Twitterは2009年夏には世界で5000万ユーザーに達するという。
Twitterが、サイトのプロモーションというフィードの役目をRSS/Atomに代わって担えるのは、RSS/Atomによるフィードとフィードリーダーの組み合わせよりも、Twitterユーザー間でフォローしてもらうほうが、よりソーシャルであり、バイラルとして広まる可能性が強くなっているからである。

結論として、僕でさえ、フィードのプロモーション用途としては、RSS/AtomTwitterに勝てない、と考え始めている。もちろん、RSS /AtomTwitterの併用という形をとるが、認識としてどちらが主役かといえば、今後はTwitterを軸としてコミュニケーションプランを立てる企業が多くなるだろうと考える。

2つ目と大きく被っていると思います。ただ、僕は情報収集に過度のソーシャルコミュニケーションを加えることに賛成ではないので、敢えて強調はしません。

では次に障壁を考えてみましょう。

・リンクを開く重さ。(特にiphone等のモバイルツールで見るとき、気になります)
・大切な情報をスルーするリスク
・複数形式のコミュニケーション統一による、頭での情報整理、プライオリティ整理の必要性

1つ目は地味に気になっていることですね。そんなに気にならないという人もいるかもしれないけど、iphoneが広告クリック率最低の媒体であるモバイル(とくにiPhone上)の広告クリック率はパソコンに比べてうーんと低いという調査結果 | TechCrunch Japanことを考えれば、リンクに毎回飛ぶのって結構ウザいかも。
2つ目はタスクの様に重さがない分、見ておきたかった情報をスルーする確率が高くなるということです。その確認のためにRSSを再び使うのなら、最初から分けて使うかなと。ずーっとTwitterを見ているわけではないので、スルーしてしまうことはよくあるかもしれません。つぶやきの数もフィードの数に比べたら格段に多くなりますから。
3つ目はどのつぶやきをどういう軸で注目するのかという話。「面白い」とか「楽しい」といった軸で評価するのか、「役に立つ」、「仕事に重要」といった軸なのか。よっぽどつぶやきを綺麗にカテゴライズ出来ない限り、脳内での情報整理のウエイトはかなり高くなってしまうのではないでしょうか。


即ち、TwitterRSSに取って代わるキーは「情報収集のみ」に特化する「ことも」出来るかどうかだと思います。
うん、「ことも」っていうのが大切ですね。少なくとも、僕の中でTwitterSNSの亜種というレベルなので、mixiTwitterはあってもRSSTwitterはしばらくありえない気がします。