足ることを知らず

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枯れた技術の水平思考

今日日記書きすぎだよね。

任天堂の記事から波及して「横井軍平」でwikipediaを見ていたら、こんな記事が。
横井軍平 - Wikipedia

井の哲学に、「枯れた技術の水平思考」という言葉がある。

ここでいう「枯れた技術」とは、「すでに広く使用されてメリット・デメリットが明らかになっている技術」のことで、これを利用すると開発コストを低く抑えることができる。「水平思考」(Lateral thinking、エドワード・デ・ボノ Edward de Bono 提唱)とは、今までなかった使い道を考えるということである。「ゲーム作りは面白ければよく、ハイテクが必要なわけではない。むしろ高価なハイテクは商品開発の邪魔になる。そのためにごくありふれた技術を使い、それをまるで違う目的に使うことによってヒット商品というものは生まれるのではないか」という考えである。

ゲーム&ウオッチはこの思想に則って開発された。当時激しいシェア拡大を競っていたシャープとカシオの「電卓戦争」の余波で小型の液晶画面と半導体の生産設備は過剰になっていた。横井はそれを遊びに応用したのである。この成功例はゲーム機開発の手法に於いてひとつの模範となり、横井が手がけたゲームボーイファミコンスーパーファミコンもこの方式で作られていった。

しかし、ゲーム市場が大きくなるにつれ、1990年代からのゲーム機はその思想を大きく変えた。中核となるCPUなどの半導体がパソコン等の他分野で使い古され生産コストが下がるのを待たずに、最初から高性能で高価な半導体を採用する。そして、当初の損失は覚悟してゲーム機として妥当な価格で販売し、普及による量産効果と生産効率の向上を相乗させて徐々にコストダウンする。やがてコストが価格を下回れば、その後は初期販売分のコストを回収し利益を上げていくという、製品のライフサイクルを通しての価格設定へと変化していった。このため、ゲーム機が商品として当たればソフトウエアベンダーからのロイヤリティと合わせて利益を得られるものの、普及に失敗した場合は大きな損失を被ることになる。そしてゲームも、より早い演算速度とより大きな記憶容量を駆使するものへと変貌していく過程で、この横井の哲学は過去の考えと成りつつあった。

近年、携帯ゲーム機において、性能で上回る『プレイステーション・ポータブル』を『ニンテンドーDS』が販売台数で大きく上回り、Touch! Generationsのような、従来にはなかったようなソフトが今までゲームを遊ばなかった層にも認知され、ゲーム市場の拡大に成功し大ヒットした。同じくXbox 360PS3に性能で劣るWiiは、新しいコントローラーを導入しゲームプレイの差別化を行うなど、スペックに頼らない「操作性」の変革で対抗しようとして注目を集めている。岩田聡はこの言葉を引用し現在の戦略がその伝統に則ったものであると言及した[1]。

また、20世紀末〜現在における経営学の概念ではパラダイム・シフトであり、横井は当概念の先駆者として評価される。

アナロジーを用いた娯楽と技術パラダイムシフトのプロフェッショナルというわけです。
本当に交通事故で亡くなったのが惜しい方ですよね。