足ることを知らず

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正しい人=信頼できる人とは限らない。

アメリカのロースクールに留学して弁護士になった堀本さんの話 | On Off and Beyond

またまた渡辺さんのエントリから。

何が大事かというと、何かの変化を起こそうとするときは、正しい人にアドバイスを求める、ということ。(「アメリカ人にアドバイスを求めろ」と言ってるわけじゃないので、続きを読んでね。)

私が6年前に書いたエントリーにMidlife Crisisというのがあって、これは、30代以降、既にある程度キャリアを構築したところで異なるキャリアに移る時のコツについてのHarvard Business Reviewの記事を参照したものなのだが、その記事であげられていた「一般的に信じられているが、実はしてはいけないこと」のひとつが、

2)信じられるアドバイザーの意見を聞く

自分のことをよく知っている人に意見を求めると、通常彼らは、自分(=相談者)の今の状態が続いた方がリスクが少ない人たちなので、とりあえず現状維持がいいのでは、というアドバイスを受けがち。(上司やら、配偶者など)

だから、そういう「信頼おける人」にアドバイスを求めても意味がない、と。

というわけで、「できるはず」があるのかないのかは、自分でやってみてから判断する、と。

で、「やってみよう」

と思うには、

「やってみるといいよ!」

と言ってくれそうな人のアドバイスを聞くとウキウキします。

何事も「親にアドバイスもらえば間違いない」っていうもんでもないって話と同じ。
勿論、自分がどういう状況にあるかで大きく話は変わるのですが。
例えば、「迷っている」という状態にも2通りあって、

①本当に迷っている。意志決定においてどちらにするかを自分で全く決めきれない。兎に角、リスクを取りたくない
②迷っているというのは建前で、背中を押してもらいたい状態

で、結構②の状況ってよく見る。日本人は控えめ(今はそんなこともないだろうけど)だから、①に見えることもあるけど、相談の7割くらい②であることが多い。でも自分のことをよく知っている人、自分と近しい人(特に親)なんていうのは②の状況を読み辛い。リスクを取らないようにアドバイスする。背中を押すって軽い気持ちなら簡単だけど、しっかり押そうと思ったら、案外自分が一歩踏み出すよりしんどいしね。

ただ、渡辺さんのような②の状況に偏る人はそもそもアドバイスへの依存度が少ないから、上の悩みは実は杞憂だったりする。背中を押してもらう時にサポートまで期待しちゃう人は実際色々うまくいかないだろうし。そういえば、LVJの元CEOの藤井さんも上の例とは違うけど「やってみて決める」ことの大切さを説いていた。不動産屋のおばちゃんの話ね。

迷ったら、やってみる。あるべきアドバイスは「やってみるといいよ!」。
残り少ない学生生活、このスタンスを大切にしていこうと思います。