足ることを知らず

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情報化社会を俯瞰してみる。

いつかのエントリで新聞の有料化について述べたと思う。
1年以内に主要新聞は有料化へーー英FT:欧州の視点:オルタナティブ・ブログ

で、これは成立しないっていう話をひろゆきの「自分がやらなくても誰かがやるよね」っていう一言で締めたはず。

でも、このニュースはもっと面白い構造シフト・パラダイムシフトを示唆していると思ったのでもう一回取り上げてみる。

かなり俯瞰した話をすると、インターネットが現れてから新聞の価値は下落したと考えられている。それは情報が増えたからだ。爆発的な情報の増加の中で、「質」の高い情報だとしても、その「量」の変化に飲まれてしまった。

何かが豊富になれば、それは安くなる。情報があふれた世界は、情報がほとんど市場価値を持たない世界である。

ポール.クルーグマン

しかも、情報の質というのは量によって全体的に底上げされる。今や2chで「ソース」の存在しない情報がまかり通ることはない。

となると、現代社会とは「情報そのものが価値を持つ社会ではない」ということだ。情報そのものでお金を取れるのは稀である。むしろお金を払って情報を消費してもらう時代がきているのだ。

では新しい時代に何が価値を持つのか。
情報に関わる全てが価値を持たないのか。

そんなことはない。

情報が何を消費するかは明らかだ。それは情報の受け手の注意力を消費する。したがって情報に対して、注意力を効率的に配分する必要がある。

ハーバート・サイモン

効率化に不可欠なもの、
それは情報の整理である。

情報の『取捨』であり、『単純化』であり、『最適な表現』だ。



それが新時代の価値だと思う。

例えば、数ある情報の中で「つぶやき」という短い言葉のコミュニケーションに注目したTwitterという「整理」は現在大きな価値を持つに至った。

blogのような大規模の持論を「捨て」、「単純化」し、聞きたい人間のつぶやきのみを聞ける「最適な表現」を行ったのだ。

混沌の象徴である2chですら、整理は相当うまくなってると思う。


そして、広告の話をすると、情報を扱うハードの「整理」が進めば、実はテレビ離れも起こらないのではと思いました。

webが便利過ぎて、全てwebに集まっているけど、ハードやUIはほとんどパラダイムシフトしていない。

個人的にはここに広告の生き残る道があるのでは?なんて考えてます。最先端テレビ見て良かった。

Blogopolis

で、そんなことを考えていた最中、blogpolisの制作者であらせられる浜本様にpopInのミーティングでお会いした。

構造化って、ビジュアル面と実用面を考慮した最強の「整理」方法だ。

blogpolisの将来像とかもお聞きして楽しい時間だった。
本業については金曜日に本気を出します。


あと、本田さんに聞いた面白い話。

Googleの広告を踏むのは9割がYahooの人間らしい。リテラシーの高い人間は今やweb広告を踏まないのだ。

googleに広告を出稿しながらも、マーケティングはYahooユーザーに当てているって結構面白い話だなぁと。