足ることを知らず

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今日のとくダネで。

今日のとくダネで100円ビールの話してました。

http://www.asahi.com/business/update/0629/TKY200906290283.html


で、小倉さんとかその他の出演者が「こんな価格破壊をしていたら、ビール業界はますます競争が厳しくなる。ただでさえ第二、第三のビールで自分のビールの売上を食っている。自分の首が益々しまっていきますね。」

と言っていた。
嗚呼、テレビの人間はどうしてこうも馬鹿なのかと思う。まだ気付かないのか。首が締まっているのはお前らだ。


ビールという飲料は材料費はそんなにかからない。一本のビールが280円もするのはほとんど「酒税」。

ちょっと古いデータだけど

ビールの価格は350ml缶で希望小売価格は218円である。日経の調査(2002.8.16)によると、この
内訳は酒税77.7円、原材料費39円、利益41円で、メーカー出荷価格は158円、これに流通マージンが60.5
円上乗せされるとしている。同様に、発泡酒は希望小売価格が145円の場合、酒税36.75円、原材料費
27円、利益40円でメーカー出荷価格は104円となる。これに流通マージン41円が加わる。酒量販店の
中には発泡酒を100円で売っているところもある。まさにジュースより安い価格だ。ビールと発泡酒
の価格差の大部分は酒税分41円である。この点を2002年、2003年の財務諸表から検証してみよう。
ビールと発泡酒のそれぞれの売上高と出荷量からkl当たりの単価を出し、これを350mlに換算して求
めると、2003年のメーカー出荷価格はビール144円、発泡酒は99円となる。
ここでの利益には広告費と販売促進費が含まれている。損益計算書から計算すると、
ビール・発泡酒平均で1 缶当たり2002年13.9円、2003年14.7円で、利益の約3 分の1 が広告・販促費
である。人件費や管理・一般販売費もかかるので利益はほとんど残らないということになる。

で、こっから削れるところ削るとなると、一番下に書いてあるよね。「広告・販促費」。
利益の1/3をとってくわけですから。この利益から人件費等諸費用出されてるわけで。削るよね。
しかも小売と組むわけだから管理費等は抑えられるかもしれない。小売の店舗が多ければ多いほどもうそれで販促の役割をはたしてしまいますから。



だから、今回の100円ビールで一番ヤバいのは実はヤバいヤバい言ってるお前らだったりする。
そこらへんわかってない。昨日も中野美奈子が「何故二酸化炭素で温暖化するのか」という問いに「オゾン層が・・・」とのたまっていた。それはフロンだ、馬鹿。