足ることを知らず

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Symposium Entrepreneurship in Japanに行ってきた

二年前に参加していたアントレプレナー道場の関係で「日本のアントレプレナーシップを考える」というスタンフォード東京大学の共同シンポジウムに行ってきました!

http://www.ducr.u-tokyo.ac.jp/090529symposium/

シンポジウムのコンセプトを全くと言っていいほど知らなかったのですが、

一番初めのプログラムは
"Entrepreneurship in Japan - An Agenda for Research,Business,and Policy"

ということで、各方面から見た、「アントレプレナーの定義、日本におけるアントレプレナー」について講演して頂きました。講演者はUlrike Schaedeさん(カリフォルニア大学サンディエゴ校教授)とPatricia Maclachlanさん(テキサス大学オースチン助教授)のお二人でした。司会はカーライルジャパンの伊佐山様が務めていました。

First ProgramではGartoner(1990)やSchmpeter、Drucker等の文献を用いながら、Entrepreneurshipとは何ぞやということについて説明されていました。
気になった表現としては

Who is Entrepreneur ? - Need for achievement
           - Have will to suceed and desire for power
- Introduce new product , technology , scheme

Need for achievement というのはなかなか本質的な表現で、後のプログラムで討論されていたテーマである"Can Entrepreneurship be taught?"というものとつながるものがありました。というのもアントレプレナーシップには先天的なものと後天的なものがあり、特に先天的なもの、例えば冒険心であったり、チャレンジ精神であったり、日本でいう「魂」や「精神」といったものはなかなか教育が出来ないということでした。後天的なスキルやナレッジと違い、気質の問題ですからなかなか上手くいきません。早稲田大学教授の大江健様もこの点について「MBAは管理者を作ることは出来るが、起業家を作ることは出来ない」と仰っていました。では、何が教育出来るのかというと、「成し遂げた人間に何かを聞くこと」だそうです。眠っていた起業家精神を呼び覚ますためには「成功体験の経験」が不可欠なのです。これは「体験」の形が最もふさわしいのでしょうが、時間・コストを考えた時に最も効率的なのは成功者の体験談ということになるのかもしれません。この場合、一番刺激されるのは先述にあったNeed for achievementを持っている人間ということになります。

「日本のアントレプレナーとは?」という質問に対して、良く戻ってくる回答は「いない」という答えです。(特に日本人)しかしながら、本日プレゼンして頂いたUlrike教授は何人もの実例を挙げて日本のアントレプレナーを教えてくれました。

"Japan has many many favorite euntrepreneur. For example , Takashi Masuda,Sony boys ・・・・・Mr.Horie ,Junitirou Koizumi"

小泉首相と堀江さんが挙げられていたのは驚きでした。ただ、堀江さんに関してはアントレプレナーシップを広めた功績と極端に湾曲した理解を与えたマイナスが同居していると仰っていました。

次の題目は"Creating a Market for Entrepreneurship and Innovation"でした。
一橋大学教授の石倉洋子様が成功を修めた企業について
Horiba,NIDEC,YHine Electronics,Oisix,MUJI,Askful,Shiki theatrical companyの7社を挙げていらっしゃいました。その条件として①Grobal-Open②Change-Dynamicという二つを挙げてらっしゃいました。劇団四季を挙げていたのは意外でしたが、この二つを考えると成程と思えるところも多いです。

このシンポジウムのすべてのプログラムにおいて

Open platform - Grobal
Dynamic strategy - Change
Motivation,Comittment - Uncertainly

の3つがキーワードになっていた気がします。特に3つ目のUncertainlyについてはこのご時世だからなのか極めて強調されて紹介されていました。

少し長くなってしまったので、また後日時間のある時に紹介したいと思います。